頭金なしで住宅ローンが組めるか?と聞かれれば、組めますと答えることができます。
ただ、私は反対です。
理由は単純です。
頭金なしによる金銭面のリスクが存在するからです。
しかもリスクが大きすぎるため、何か起こってからの対処が難しく、最悪の場合は、家の売却が発生してしまいます。
今回は、頭金0円によるリスクについて説明します。
頭金なしで住宅ローンを組むことのリスク
「頭金とはなにか!? 頭金はいくら必要なの?」で頭金は建築費の2割が最低でも必要と説明しましたが、何故必要なのかをリスクを通して説明します。
頭金なしのリスク1 住宅ローンの審査に通りにくい
銀行はお金を貸す立場として、毎月必ず返済してくれるか見ています。
それは年収や勤務先、過去のローン事情など細かく見ます。
要はこの人は信用して良いの?といった観点で見ています。
そんな審査をするのに「頭金なしでお願いします。」と言われたら、正直「なんで?」って思いますよね。
頭金は毎月の返済額を減らすお金だけでなく、「これで私を信用してくださいね」というのも含まれていますので、正当な理由がない限りは信用できないため、貸してくれません。
「貯金が無いので」はもっての他です。
信用されなくなった後の結果はもう分かりますよね。
お金を借りれなくなり、物件価格を引き下げるか建築自体が頓挫します。
頭金なしのリスク2 金利が上がる
銀行は頭金なしの変わりに金利を上げます
代表的なところでは、ソニー銀行やフラット35が物件価格の10%以下の頭金の場合、金利を上げています。
例えば、フラット35は以下のように金利が0.44%も頭金の割合によって変わってしまうのです。
物件価格の10%以下 2.08%
※2017年6月度時点の最高金利です。
これが、どのくらいインパクトあるのかイマイチ理解できないかと思いますので、単純に物件価格が3000万時を例にすると、月々の返済額6,688円も変わり、返済時の総額は約280万も変わってきます。
●住宅ローンの借入額3,000万円、返済年数35年、元利均等返済
金利1.64% | 金利2.08% | 差額 | |
---|---|---|---|
月々の返済額 | 93,926円 | 100,614円 | 6,688円 |
完済時の総額 | 39,448,937円 | 42,258,151円 | 2,809,214円 |
生活が苦しくなる
借入金多いという事は毎月の返済額が上がり、生活費が増えるという事になります。
下記の例ですと頭金1000万出したときと比べると月3万7000円程変わりますので、月々の生活が苦しくなりますよね。
●住宅ローンの物件価格3,000万円、返済年数35年、元利均等返済
頭金(0円) 借入金3000万円 | 頭金(500万円) 借入金2500万円 | 頭金(1000万円) 借入金2000万円 | ||
---|---|---|---|---|
金利 | 2.08% | 1.64% | 1.64% | |
月々の返済額 | 100,614円 | 78,272円 | 62,617円 | |
完済時の総額 | 42,258,151円 | 32,874,021円 | 26,299,258円 | |
また、金利が上がったことでさらにプラスになりますので、毎月の生活が困窮することが予想つきます。
その結果、毎月の貯蓄は出来ませんし、収入源となる方に何かあって収入が減少した時に支払えなくなる恐れがでてきます。
確かにまとまった金額が出て行きますので貯金は減ってしまいますが、頭金を出すことで、返済額が安くなるというのが住宅ローンを組むことの最大のメリットです。
まず、収入源となる方の給料が減ったときのリスク軽減ができます。
また、安くなった分は貯蓄に回して、将来お子さんに必要となる分にしたり、メンテナンス費用として活用ができます。
最悪の場合
自宅を売却しなければいけなくなります。
しかも、ローンが残っている場合は、売却したお金は手元に残らず、残りの借入金に回されます。
また、足りない分は毎月返していかなければいけません。
アパートの賃料に加えてローンの返済があるわけですから、売却後も苦しい生活が待っています。
結果、家族離散や自己破産をしなければいけなくなります。
まとめ
頭金なしで住宅ローンを組むということは月々の支払額を増やすということになります。
結果、毎月の生活が苦しくなってしまい、最悪家を手放すことになってしまいます。
出来る限り頭金を出すことが一番ですが、諸事情で頭金が出せないということもあるかと思います。
それを踏まえて、「あれが欲しいこれが欲しい」と背伸びや高望みはせずに、今ある貯蓄額や生活費と照らし合わせて無理のないゆとりを持って支払うことができる家を作ることが大切です。
もし、諸事情で頭金なしで、住宅ローンを組むと場合は、契約前にハウスメーカーに伝えるましょう。
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